昆虫図鑑・ホソヘリカメムシ

ホソヘリカメムシ

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名前 ホソヘリカメムシ
分類 カメムシ目・ホソヘリカメムシ科
学名 Riptortus pedestris
分布域 国内では北海道から九州、沖縄地方まで広く分布している
大きさ 体長14~17mm程度
出現期 成虫は主に4~10月頃に見られる
食べ物 成虫・幼虫ともに主にマメ科植物などを吸汁する
越冬 冬は成虫で越冬する

●分布域
●大きさ・特徴
●生態・生活
●参考・その他

ホソヘリカメムシは国内各地でふつうに見られ、低地から山地まで生息している。
全体に褐色をしているが、後ろ脚が太いのが特徴で、太ももにははっきりとした棘も見られる。


ホソヘリカメムシの分布域

ホソヘリカメムシは、中国や朝鮮半島、日本や台湾などに分布していて、インドシナ半島辺りにも分布している。
国内でも北海道から九州、沖縄地方まで広く分布している。


ホソヘリカメムシの大きさ・特徴

ホソヘリカメムシは体長14~17mm程で、全体にほっそりとした体つきをしている。
後ろ脚の太ももにあたる部分(腿節)はよく発達していて太く、はっきりとした棘があるのが特徴になっている。
また、胸の両側が棘のように張り出しているのも特徴で、脚の棘と共によく目立つ。

体色は褐色で、複眼や脚なども同じような色をしている。
触角もよく似た色をしているが、淡色と暗色の部分があり、脚の先も黒っぽい色をしている。

また、ふつうは小盾板や腿節にも淡色の斑があり、腹部両側にも幾つかの淡色の斑があるほか、休んでいると翅に隠れて見えないが、腹部には黄色や赤っぽい色と黒の縞模様があり、飛ぶと
アシナガバチに似ている。

一方、幼虫は全体に黒っぽい色をしていて、頭部と胸、胸と腹のくびれが大きく、クロヤマアリなど、アリによく似た体つきをしている。

アリはクモ類や鳥、爬虫類などからの捕食を免れやすいと言われていることから、ホソヘリカメムシの幼虫はアリに擬態していると考えられている。


ホソヘリカメムシの生態・生活

ホソヘリカメムシは低地から山地まで生息していて、森林や疎林、その周辺や草原、河川沿いの茂みなど、様々な環境で見られる。
耕作地周辺にも多く、校庭や市街地近郊の公園でも見られる。

成虫は年に1~3回ほど現れ、4~10月頃にかけて見られるが、地域によっては11月頃まで見られる。

成虫・幼虫ともに植物から吸汁し、マメ科やイネ科、バラ科やミカン科など、多くの植物に集まってくるが、特にマメ科植物を好む傾向があり、マメ科植物の子実などからも吸汁する。

ホソヘリカメムシの産卵はやや変わっていて、卵は幼虫の食草と考えられているマメ科植物には産み付けられず、孵化した幼虫は何も食べずに脱皮して2齢幼虫になる。

2齢幼虫は食草まで移動するが、この時、成虫が出すフェロモンを頼りに移動していくと考えられている。
フェロモンを出すのは雄と言われているので、雄は幼虫のほか、雌を引き寄せるためにもフェロモンを出すのだろう。

また、雄は雌をめぐって争うことがあり。その時には棘のある太い脚で相手を挟み込んだりする。

幼虫はひと月前後で終齢(5齢)幼虫となり、その後に羽化して成虫して現れるが、ホソヘリカメムシが食草に卵を産み付けないのは、寄生バチから卵を産み付けられないためと考えられている。

寄生バチは雄の出すフェロモンによって導かれるとも考えられていて、寄生バチが成虫のところにやってきたときには、既に卵は孵化して幼虫になっていることから、卵に寄生されることがないと言われている。

また、幼虫は、その期間を通じて形や動きがアリに似ているが、3齢程までは色も黒く、体型も細長く、よりアリに似ている。

冬は成虫で越冬し、草の根際や落ち葉の下などで冬を過ごす。


ホソヘリカメムシについての参考・その他

ホソヘリカメムシは幼虫期はアリに、成虫ではアシナガバチなどに擬態していて、よく外敵から身を守っている。
産卵や生態などもやや変わっているが、ホソヘリカメムシはマメ科植物を好むことから、時にエンドウやインゲン、ダイズなどの作物に被害を与えることもあり、害虫とされている。

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