昆虫図鑑・ジョウカイボン

ジョウカイボン

昆虫図鑑・ジョウカイボン
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名前 ジョウカイボン
分類 甲虫目・ジョウカイボン科
学名 Lycocerus suturellus
分布域 国内では北海道から九州まで分布している
大きさ 全長14~18mm程度
出現期 成虫は主に4~8月頃に見られる
食べ物 成虫・幼虫ともに小さな昆虫類など
越冬 冬は幼虫で越冬する

●分布域
●大きさ・特徴
●生態・生活
●参考・その他

ジョウカイボンはカミキリムシの仲間などに似ているが、独立したジョウカイボン科に属している。
国内で広く見られ、夏にはさまざまな環境で観察できる。


ジョウカイボンの分布域

ジョウカイボンは北海道から本州、四国、九州地方にかけて分布している。
利尻島や礼文島、奥尻島や佐渡島、隠岐や対馬、屋久島などの離島にも分布しているが、国外に分布しているかは分からなかった。


ジョウカイボンの大きさ・特徴

ジョウカイボンは体長14~18mm程で、体は細長く、上翅も細長い。
触覚も糸状で長く、第2節が一番短くなっていて、一見するとカミキリムシやカミキリモドキの仲間のように見える。

しかし、ジョウカイボンは甲虫の仲間だが、体や上翅が柔らかいのが特徴で、特に上翅が柔らかい。

体は黒色をしているが、 頭部の一部や前胸の縁、上翅などは褐色や黄褐色、淡褐色のような色をしている。
触覚も褐色をしているが、脚は黒と褐色に分かれている。

また、前胸は四角形で、後方はやや盛り上がっているが、中央が窪んでいるので、ふたつの瘤があるようにも見えるほか、時には上翅の会合部や先が黒っぽいものも見られる。


ジョウカイボンの生態・生活

ジョウカイボンは低地から山地まで見られ、森林や林縁、草地や河川沿いの雑木林、耕作地周辺などに生息している。

寺社林や街路樹、市街地近郊の公園、時には庭先でも観察され、ジョウカイボンの中ではもっとも普通に見られる。

成虫は主に4~8月頃にかけて現れ、飛翔力に優れていて、よく動き回るが、曇った日などは休んでいることが多い。

成虫は花を訪れ蜜を摂取することもあるが、ジョウカイボンは成虫、幼虫ともに肉食性で、ほかの小さな昆虫類を捕らえる。

また、休んでいる時は葉上や花の上などで見られるが、一匹見つけると、付近に何匹か見られることも多い。

雌は土の中に卵をまとめて産み付けるが、卵は10日ほどで孵化する。

幼虫は体長15mm程のイモムシ状で、体は茶褐色や暗褐色のような色で、ビロード状の短い毛に覆われている。

幼虫は地表や落葉の下などで小さな昆虫を食べて成長し、秋には終齢幼虫となり、冬は幼虫で越冬する。

また、冬は落ち葉の下や朽木の中などで過ごすが、ジョウカイボンの幼虫は寒さに強く、冬の暖かい日には活動することもある。
4月頃になると土の中などで蛹になり、やがて成虫となって現れる。


ジョウカイボンについての参考・その他

ジョウカイボンの体つきはカミキリモドキの仲間によく似ているが、カミキリモドキ科の昆虫も柔らかい体をしている。

但し、カミキリモドキ科の昆虫は多くの種が「カンタリジン」という有毒物質をもっていて、触れたり潰したりして体液が付くと、水膨れを伴うこともある皮膚炎を引き起こし、よく見られる
アオカミキリモドキなどもこの毒をもっている。

ジョウカイボンは漢字表記で「浄海坊」と書かれるが、これは平清盛の法名「浄海」に由来するという説がある。

清盛は高熱の病にかかり、水膨れのような炎症を起こして亡くなったと言われているが、その症状がジヨウカイボンを触れた時に起こる炎症に似ていることから「浄海坊」と名付けられたと言われている。

しかし、ジョウカイボンには毒性はないので、よく似たカミキリモドキの仲間と混同したと言われているが、いずれにしてもジョウカイボンの名前の由来については分かっていない。

尚、ジョウカイボンには次の亜種に別けられているが、亜種の分類については他の意見もある。

Lycocerus suturellus suturellus
北海道から東北地方にかけて分布する基亜種

L. s. honshuensis
東北から中部地方に分布する亜種

L. s. luteipennis
西日本や四国、九州地方に分布する亜種

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