昆虫図鑑・昆虫の特徴

昆虫の特徴

昆虫の特徴
 「昆虫」というと、チョウハチハエトンボなど、さまざまな生き物を思い浮かべます。
しかし、そもそも「昆虫」にはどのような特徴があるのかを幾つか挙げてみると

・翅があって飛ぶことができる
・複眼や触角がある
・脚は6本ある
・幼虫と成虫の形が違っている

などでしょうか。

以下で、「昆虫」で思い浮かぶこれらの特徴についてみていこうと思いますが、昆虫は、しばしば「虫」とも呼ばれることがあります。

一般に「虫」は、人や獣類、鳥類や魚類、貝類などを除いた小さな動物を指して使われていて、クモ類や回虫などの蠕虫(ぜんちゅう)も含まれているようです。

特に決まり事はなく、古くはヘビやカエルなども「虫」と呼ばれていたようで、特に毒ヘビのマムシなどを指していたと言われています。


昆虫の特徴

●昆虫は体に節がある節足動物
人やサル、イヌやネコなどは体の内部に背骨があり、鳥や魚、カエルやヘビ、トカゲなどといった両生類や爬虫類などにも背骨があるのは言うまでもありません。

背骨のある動物のことを「脊椎動物」を呼んでいますが、クラゲやヒトデ、カタツムリやミミズなどには背骨がなく、これらは「無脊椎動物」と呼ばれています。

昆虫の体を調べてみると、すべての昆虫には背骨がなく、昆虫は無脊椎動物であることが分かります。

また、無脊椎動物の中でも、体が節が重なってできているようなものは体節動物と呼ばれています。
ミミズやムカデ、エビやカニ、クモなどがこの仲間で、昆虫も体節動物の仲間に入っています。

一方、無脊椎動物の中でもカタツムリやヒトデ、クラゲなどには体に節がないので、それぞれ軟体動物、棘皮(きょくひ)動物、腔腸(こうちょう)動物などと呼んでいます。

更に見てみると、体節動物の中でもミミズなどには脚がありませんが、昆虫には6本の脚があります。
これを区別するため、体節動物の仲間を脚のない環形動物、脚のある節足動物として区別しています。

昆虫は無脊椎動物の中でも、体に節がある節足動物という特徴をもっていることになります。

昆虫は節足動物
昆虫は節足動物


昆虫の体は三つの部分からつくられている
上の様に分類してみると、昆虫の特徴が大体分かってきますが、節足動物は骨がない代わりに皮膚が硬いといった特徴もあります。

硬い皮膚が骨格の役目を担っていることから、このようなものを外骨格、或いは皮膚骨格と呼んでいて、体の内部に背骨があるものを内骨格とも呼んでいます。

昆虫は、この硬い体の節に脚をもっているのが特徴になっています。
しかし、昆虫のほか、エビやカニ、クモやムカデなども節足動物の仲間です。

これらの節足動物の違いを見て見ると、エビやカニなどの甲殻類と呼ばれる動物は、体は節からつくられていますが、頭部と胸は一緒になって、頭胸部と腹部のふたつの部分からできています。
頭胸部と腹部の体節には脚があり、胸は大きく、噛む口をもっています。

クモの仲間も、体は頭胸部と腹部からつくられていて、頭胸部には4対、合計8本の脚があり、ふつうは腹部が大きく、刺す口をもっています。

ムカデなどの仲間は、頭部と胴部と呼ばれるふたつの部分からできていて、胴部の各体節には一対の脚があり、多くの脚をもっていて、ものを噛む口をもっています。

これらの節足動物に対して、昆虫の体は頭部、胸部、腹部の三つの体節からつくられていて、脚は胸部に3対、合計6本の脚をもっているのが特徴になっています。

胸部には、やや違いはありますが、2対の翅をもっているのも特徴になっていて、種類によって噛んだりする口や刺したり吸ったりする口などをもっています。


●昆虫には翅のないものも見られる
さて、昆虫の具体的な特徴が分かってきましたが、昆虫の中には翅がないものも見られます。

衣類などの害虫とされていて、家の中で見られるシミ類がそうで、落ち葉や石の下に生息しているイシノミ類や、山地の朽ち木などで見られるガロアムシにも翅がありません。
また、ノミやシラミの仲間も翅が退化してしまっています。

複眼や触角についても、昆虫類はふつう1対の複眼と1対の触角をもっていますが、中には触角が退化しているものがあるほか、ガロアムシの複眼はかなり退化しています。

また、エビやカニにも触角があり、目も複眼になっているので、触覚や複眼は昆虫だけの特徴とは言えないようです。
ただ、昆虫の複眼の多くは六角形をしていますが、エビの複眼は四角形でタイル状のように並んでいるのが特徴になっています。

また、広義の昆虫類とされている、土の中で生活しているトビムシ類には翅がなく、コムシの仲間は翅のほかに単眼や複眼もありません。
更に、カマアシムシの仲間は触角はありますが、触覚のほか、目や翅もありません。
(現在は、コムシ、カマアシムシ、トビムシの仲間は、内顎綱として扱われていて、昆虫綱と共に六脚亜門を構成しています)

甲殻類の目も複眼
甲殻類の目も複眼


●昆虫の成長過程はさまざま
多くの昆虫は、幼虫と成虫の形が違っていますが、体の形が変わるものには不完全変態完全変態があり、トンボやセミ、バッタなどは、幼虫の時でも小さな翅が見え、脱皮を繰り返しながら成虫となっていきます。

これらを不完全変態と呼んでいますが、チョウやハチ、甲虫類などは、卵から幼虫、蛹の時期を経て成虫となって現れます。
これらの昆虫類は完全変態と呼ばれていて、幼虫と成虫とでは全く違った形をしています。

しかし、先ほど挙げたシミ類やトビムシ類などは無変態とされていて、卵から孵化して成虫になるまで、ほとんど成虫の形のままで、形が大きく変わることがありません。

また、ほとんどの昆虫は卵から孵化して幼虫になりますが、アブラムシの仲間は変わっていて、成虫の中で幼虫になって現れる卵胎生を行うことも知られています。

昆虫は成長過程はさまざま
昆虫の幼虫


●昆虫には三つの体節と6本の脚がある
この様に昆虫の特徴を見ていくと、「翅があって飛べる」、「複眼と触覚がある」、「幼虫と成虫の形が違っている」などは、すべての昆虫には当てはまらないようです。

昆虫の特徴を詳しく調べて見ると、

体は頭部、胸部、腹部の三つの部分からつくられていて、胸部に3対、合計6本の脚がある

ということになるようです。

アサギマダラなどのタテハチョウの仲間は4本脚のように見えますが、前脚が退化して小さく折りたたまれているためにそのように見えます。
しかし、前脚が完全になくなったわけではなく、感覚器官としては機能していると言われています。

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