昆虫図鑑・ツマムラサキマダラ

ツマムラサキマダラ

ツマムラサキマダラ
ツマムラサキマダラ 1 ツマムラサキマダラ 2
ツマムラサキマダラ 3 ツマムラサキマダラ 4

名前 ツマムラサキマダラ
分類 チョウ目・タテハチョウ科
学名 Euploea mulciber
分布域 国内では奄美諸島辺りより南に分布している
大きさ (前翅長) 40〜55mm程度
出現期 成虫は1年を通して見られる
食べ物 成虫は花の蜜、幼虫はキョウチクトウ科やクワ科植物など
越冬 さまざまな姿で冬を越す

●分布域
●大きさ・特徴
●生態・生活
●参考・その他

ツマムラサキマダラは奄美諸島辺りより南に分布しているマダラチョウの仲間で、光が当たると、翅表の先が鮮やかな青色のように輝いて見える。


ツマムラサキマダラの分布域
ツマムラサキマダラはインドからインドシナ半島を経て、中国南部や台湾など分布しているほか、フィリピンやインドネシアなどの東南アジアにも分布している。

国内では、以前は台湾からの迷蝶として見られたが、1980〜90年頃には八重山諸島に定着するようになり、近年では奄美諸島などにも定着している。


ツマムラサキマダラの大きさ・特徴

ツマムラサキマダラは前翅の基部から先までの長さ(前翅長)が40〜55mm程で、他のマダラチョウと同様、頭部や胸は黒っぽく、白い斑が見られる。

翅の表は暗褐色をしているが、後ろ翅はやや淡い色のようにも見える。
前翅には白い斑が散在しているが、光の具合によって、前翅の先は深い青色や青紫色のように輝いて見える。
その様子が特徴になっていて、「ツマムラサキ」の名前もこの色から付けられている。

この青い部分は、ふつうは雄の方が雌よりも広くて鮮やかな色をしているが、雌の後ろ翅には白い斑のほか白い筋も入っている。

翅の裏も雌雄でやや違っていて、雄は褐色で白い小さな斑が散在しているが、雌では後ろ翅にも白い斑と白い筋が入っている。

一見すると、雌の翅裏はリュウキュウアサギマダラに似ているが、リュウキュウアサギマダラの淡い斑は水色を帯びているほか、ツマムラサキマダラの後ろ翅には、途中で逆走して山型のように見える筋がある。


ツマムラサキマダラの生態・生活

ツマムラサキマダラは低地から山地まで見られ、森林や疎林、その周辺などで見られるが、耕作地周辺などでも見られる。
開けた環境を好むようで、林道や空き地のほか海岸で見ることもでき、市街地の公園などでも見られる。

分布域では、成虫は1年を通して見られ、さまざまな花を訪れる。
休んでいる時は翅を閉じていることが多いので、翅表の青い部分を見ることは少ないが、飛んでいる時や翅を開いた時には、鮮やかな青色がよく目立つ。
また、とまっている時は前脚を折りたたむようにしているので、脚は4本のように見える。

幼虫はキョウチクトウやリュウキュウテイカカズラ、ホウライカガミなどのキョウチクトウ科の植物や、クワ科のガジュマルやギランイヌビワなどの葉を食べ、卵はそれらの食草に産み付けられる。

オオゴマダラなど同様、幼虫は食草から摂取した毒を体内に蓄えているが、この毒は成虫になっても体内に残り、鳥などの外敵から身を守っている。


ツマムラサキマダラについての参考・その他

ツマムラサキマダラは分布域が広いこともあり、およそ次のような亜種が知られている。

Euploea mulciber mulciber (インド北部からインドシナ半島、中国南部などに分布する基亜種)

E. m. babina (インドネシアのスマトラ島、シムルー島やバタム島)

E. m. barsine (台湾や日本の南西諸島)

E. m. basilissa (ジャワ島など)

E. m. dongo (インドネシアのスンバワ島)

E. m. dufresne (フィリピンのルソン島など)

E. m. elwesii (ニューギニア島)

E. m. gelderi (インドネシアのフロレス島)

E. m. malakoni (インドネシアのエンガーノ島)

E. m. mindanensis (フィリピンのミンダナオ島など)

E. m. paupera (フィリピンのパラワン島など)

E. m. portia (ボルネオ島など)

E. m. semperi (フィリピンのミンドロ島など)

E. m. seraphita (フィリピンのタウィタウィ島)

E. m. subvisaya (フィリピンのルソン島)

E. m. vandeventeri (インドネシアのスマトラ島など)

E. m. verhuelli (インドネシアのニアス島)

E. m. visaya (フィリピンのレイテ島など)

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