昆虫図鑑・アオイトトンボ

アオイトトンボ

昆虫図鑑・アオイトトンボ
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名前 アオイトトンボ
分類 トンボ目・アオイトトンボ科
学名 Lestes sponsa
分布域 国内では北海道から本州、四国、九州地方に分布している
大きさ 全長38~45mm程度
出現期 成虫は主に5~10月頃に見られる
食べ物 成虫は小型の昆虫類、幼虫はイトミミズやユスリカなど
越冬 冬は卵で越冬する

●分布域
●大きさ・特徴
●生態・生活
●参考・その他

アオイトトンボは金属光沢のある緑色のイトトンボで、北海道から九州地方まで分布している。
アオイトトンボ科に属していて、オオアオイトトンボと同じ場所で見られることもある。


アオイトトンボの分布域

アオイトトンボはヨーロッパやロシア、中国や朝鮮半島、日本などに広く分布していて、国内では北海道から本州、四国、九州にかけて分布している。

低地から山地の水生植物の多い池沼や湿地などに生息していて、ヨシ原やその周辺などでも見られる。


アオイトトンボの大きさ・特徴

アオイトトンボは全長38~45mm程で、イトトンボの中では中型になる。
体の大きさは雌雄ともにほとんど同じで、雄は金属光沢のある青緑色のような色をしている。
成熟した雄は、胸部に白い粉を吹いたようになり、腹部の第9~10節も白くなる。

雌は、未成熟な内はオレンジ色や黄色っぽい色をしているが、成熟すると緑褐色や褐色になる。

また、雄と同じような緑色をしているものも見られ、中には白い粉を吹いているものも見られ、雌の体色には変化がある。

一見するとオオアオイトトンボとよく似ているが、体はアオイトトンボの方がやや小さく、成熟した雄の腹部第9~10節は白くなるが、オオアオイトトンボの雄は第10節だけが白くなる。

尾部下付属器を見ても、アオイトトンボはほぼまっすぐに延びているが、オオアオイトトンボの雄では途中で「く」の字の様に曲がっているなどの違いが見られる。

また、成熟したアオイトトンボの雄の胸は白い粉を吹いたように白っぽくなるが、オオアオイトトンボの雄の胸は白っぽくはならない。

雌では、腹部後端を見ると、アオイトトンボではやや膨らみはあるが、オオアオイトトンボの第9節は大きく膨らんでいて、産卵管もよく発達している。

また、一般に、胸の側面にある緑色の金属光沢部分を見ると、アオイトトンボでは端が第2側縫線に僅かに届く程だが、オオアオイトトンボでは広く接していて、この部分は雄も共通している。

中胸部前側下板も、雌雄ともに、アオイトトンボでは金属光沢がないか、あっても僅かだが、オオアオイトトンボでは金属光沢がはっきりと見られるとされている。

しかし、胸部の様子はどちらとも言えないものあるので、腹部末端の様子など、全体の様子を見て判断する方がよい。

アオイトトンボとオオアオイトトンボの雄の違い
アオイトトンボとオオアオイトトンボの雄の違い
アオイトトンボとオオアオイトトンボの雌の違い
アオイトトンボとオオアオイトトンボの雌の違い
アオイトトンボとオオアオイトトンボの胸の様子の違い
アオイトトンボとオオアオイトトンボの胸の様子の違い


アオイトトンボの生態・生活

アオイトトンボは低地から山地の池沼や湿地、ヨシ原やその周辺などでに生息している。

水生植物が繁茂する止水域でよく見られ、オオアオイトトンボと同所的に見られることもある。
成虫は主に5~10月頃にかけて現れるが、地域によっては4~11月頃でも見られる。

羽化した成虫は水辺を離れ、周辺の疎林や林縁、藪などに移動し、ハエやカなどの小型の昆虫類を食べて成長する。

成熟した雄は、9月頃には羽化水域に戻って縄張りをもつようになり、雌を待ち受けるようになる。

しばしば植物につかまってとまっているが、休んでいる時には翅を閉じてとまるのではなく、アオイトトンボは翅を半ば開いたようにしてとまるという習性がある。

交尾は水辺の植物にとまって行われ、雌雄が連結した状態でガマやイグサなどの水生植物の組織内に卵が産み付けられる。

また、アオイトトンボは雌雄が水に潜って産卵することもあり、時には10分程も浮き上がってこないことがあるとも言われている。

冬は卵で越冬し、翌年の春に孵化して幼虫(ヤゴ)となる。
幼虫は水生で、イトミミズやユスリカ、オタマジャクシや魚の稚魚などを食べて成長し、その後成虫となって現れる。


アオイトトンボについての参考・その他

アオイトトンボは、分布域ではふつうに見られるが、地域によっては個体数が減少している。

主な原因は、近年の開発などによる生息・繁殖環境の減少と言われていて、自治体によっては絶滅危惧種などに指定される状況になってしまっている。

尚、アオイトトンボは、名前がよく似た
アオモンイトトンボとも同所的に見られることがあるが、アオイトトンボはアオイトトンボ科で、アオモンイトトンボはイトトンボ科に属している。

また、アオモンイトトンボには、雌雄ともに複眼後方には眼後斑と呼ばれる小さな丸い斑があり、雄の腹部第8節の全体と第9節の腹側は綺麗な水色をしている。

とまっている時も、アオイトトンボは翅を半ば開いているが、アオモンイトトンボは翅を閉じて休んでいる。

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