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| 名前 | ウチワヤンマ |
| 分類 | トンボ目・サナエトンボ科 |
| 学名 | Sinictinogomphus clavatus |
| 分布域 | ロシア北東部から中国、朝鮮半島や日本、台湾やインドシナ半島など |
| 大きさ | 全長75~85mm程度 |
| 出現期 | 成虫は主に5~10月頃に見られる |
| 食べ物 | 成虫は昆虫類、幼虫はミジンコやボウフラ、水生昆虫など |
| 越冬 | 冬は幼虫で越冬する |
| ●分布域 ●大きさ・特徴 ●生態・生活 ●参考・その他 |
| ウチワヤンマは大型のトンボで、腹部後方によく目立つ突起があるのが特徴になっている。 本州から南で見られ、池や沼、湖やため池などに生息している。 ウチワヤンマの分布域 ウチワヤンマはロシア北東部から中国、朝鮮半島や日本、台湾のほか、ミャンマーやタイ、ベトナムなどのインドシナ半島にも分布している。 ネパールでも見られると言われているが、国内では本州から四国、九州に分布している。 ウチワヤンマの大きさ・特徴 ウチワヤンマは全長75~85mm程の大型のトンボで、胸から腹まではっきりとした黒と黄色になっていて、離れていてもよく目立つ。 脚にも黒と黄色の斑があり、雌雄ともにほぼ同じ色をしている。 一見するとオニヤンマに似ているが、ウチワヤンマの腹部後方(第8節)には、下方に広がる突起が見られ、これが特徴になっている。 名前も、この突起が「ウチワ」のように見えることから付けられていて、雄では特に大きい。 また、ウチワヤンマは「ヤンマ」と名前に付いているが、「サナエトンボ科」に属していて、オニヤンマは「ヤンマ科」に属している。 両科の違いのひとつは複眼の様子で、サナエトンボの仲間では、左右の複眼がやや離れているが、ヤンマの仲間は左右両方の複眼が接しているなどの違いあるので、複眼の様子を見るとよい。 しかし、近縁種のタイワンウチワヤンマ (Ictinogomphus pertinax)とは大変よく似ていて、同じような突起が見られる。 一般に、ウチワヤンマの突起は周りが黒く、黄色の斑を取り囲むようになっているが、タイワンウチワヤンマでは全体が黒くなっていて、脚にも黄色い斑がなく黒い色をしている。
ウチワヤンマの生態・生活 ウチワヤンマは、低地から丘陵地にかけての池や沼、湖やため池などに生息している。 比較的開けた大きな池などに多いが、都市近郊の公園でも、周りに疎林や植物などがある大きな池があれば見ることができる。 成虫は5~10月初旬頃にかけて現れるが、羽化は夜間に行われる。 羽化した成虫は、暗いうちに近くの林などに移動し、しばらくは林内に留まって成長する。 成熟した雄は羽化した水辺へ戻り、繁殖のために雌を待ち受ける。 この時、雄は水際の植物や張り出した低木の枝先になどにとまって縄張りを主張し、時々辺りを警戒飛行したりしている。 ウチワヤンマの交尾は、雌雄が連結して空中で行われるのかもしれないが、しばしば水辺近くの木の枝や岩の上などにとまって行われる様子が見られる。 交尾の後は、連結したままで産卵水域まで移動し、雌が単独で産卵する。 産卵は打水産卵で、雌は腹部の先で水面に浮かぶ浮葉植物などを幾度も打つようにして行われる。 雄はこの間、上空を飛びながら周囲を警戒している。 また、ウチワヤンマの卵には粘着性の糸があり、卵は糸によって連なっているが、この糸は産卵基質に絡みついて、水の中に沈み込むのを防ぐ役割を果たしている。 卵の期間は1~2週間ほどで、冬は幼虫の形で越冬する。 幼虫の間はミジンコやボウフラ、水生昆虫や小魚などを食べるが、成虫は昆虫類を食べ、チョウトンボやイトトンボなどもとらえる。 ウチワヤンマについての参考・その他 ウチワヤンマは、現在のところ絶滅の恐れはないとされているが、地域によっては生息数が減少していて、自治体によっては 絶滅危惧種や準絶滅危惧、希少野生生物などに指定している。 主な原因は池やため池などの護岸改修のほか、外来魚による卵や幼虫の捕食なども挙げられている。 また、ウチワヤンマはタイワンウチワヤンマと同種的に見られることもあり、タイワンウチワヤンマの分布拡大に伴う競合なども指摘されている。 |
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